・日本性格心理学会第10回大会ワークショップ 2001年9月23日 東洋大学
「自己の拡張をめぐって」
企画:榎本博明(大阪大学)、林洋一(白百合女子大学)、横井優子(名古屋大学)
司会:林洋一(白百合女子大学)
話題提供者:白井利明(大阪教育大学)、横井優子(名古屋大学)、榎本博明(大阪大学)、越川房子(早稲田大学)
指定討論者:高木秀明(横浜国立大学)、林洋一(白百合女子大学)
本ワークショップでは、無限の拡張性をもつ自己を捉える試みとして、異なる視点から自己の拡張に関する議論がなされた。白井氏が「未来への拡張」について、横井氏が「過去への拡張」をテーマとして時間軸上における自己の拡張について、榎本氏が「他者への拡張」をテーマとして自己―他者間における拡張について、越川氏が「無我への拡張」をテーマとして自己意識を超越した無我について話題提供を行った。高木、林の両氏により指定討論がなされ、フロアとの活発な質疑応答も行われた。
・日本発達心理学会第13回大会シンポジウム 2002年3月29日 早稲田大学
「自己の拡張をめぐって(2)」
企画:榎本博明(大阪大学)、林洋一(白百合女子大学)
司会:林洋一(白百合女子大学)
話題提供者:横井優子(名古屋大学)、榎本博明(大阪大学)、高木秀明(横浜国立大学)、越川房子(早稲田大学)
指定討論者:林洋一(白百合女子大学)、長田久雄(東京都立保健科学大学※)
ワークショップ「自己の拡張をめぐって」に引き続き、それぞれが自己に取り組んでいる観点から、自己の拡張についてさらなる議論が展開された。今回は、榎本氏が過去・未来への態度と現在の自己との関係について(「時間軸上で拡張された自己」)、高木氏が自己愛について(「誇大自己と被承認感覚」)、越川氏が十牛図を扱った劇画を素材に無我について(「東洋における自己の成長過程―十牛図を通して―」)、横井氏が高齢者の自己物語について(「自分の過去についての語り」)の話題提供を行った。その後、林、長田の両氏による指定討論、およびフロアとの活発な質疑応答がなされた。
・日本心理学会第65回大会ワークショップ 2001年11月9日 筑波大学
「語りにあらわれる過去と自己」
企画:榎本博明(大阪大学)
司会:松島恵介(札幌大学※)
話題提供者:榎本博明(大阪大学)、仲真紀子(東京都立大学)、松島恵介(札幌大学※)
指定討論者:藤永保(お茶の水女子大学※)、古澤舁此蔽羌大学)
私たちの過去は現在の自己の反映であり、現在の自己のあり方を通して私たちの過去も変容していく。本ワークショップでは、語り―過去―自己をめぐる議論が展開された。榎本氏は、「過去についての語りと自己の機能および変容―自己物語法の立場から」というテーマで話題を提供した。仲氏は、「思い出の量に見る自伝的記憶」というテーマで、松島氏は、「<他者>的な存在としての過去の私」というテーマで話題提供を行った。その後、藤永、古澤の両氏による指定討論がなされ、フロアとの活発な質疑応答も行われた。
・日本心理学会第66回大会ワークショップ 2002年9月26日 広島大学
「語りにあらわれる過去と自己(2)」
企画:榎本博明(大阪大学)
司会:小林亮(京都光華女子大学)
話題提供者:古澤舁此蔽羌大学)、榎本博明(大阪大学)、松島恵介(龍谷大学)、仲真紀子(東京都立大学)
指定討論者:藤永保(発達科学教育研究センター)
本ワークショップでは、「語りにあらわれる過去と自己(1)」に引き続き、過去経験の具体的な語りを素材に、語りにあらわれる過去と自己をめぐる議論が展開された。古澤氏は、「親が子どもへ過去を語る―若年養子へのテリング―」というテーマで養子縁組の事実を親が子どもに告知する際の語りについて話題を提供した。榎本氏は、物語られるエピソードとエピソードをつなぐ文脈との相互規定的な関係について検討した。松島氏は、知覚の変化に伴う忘却やリアリティの忘却についての話題提供を行った。仲氏は、法証言における犯罪者の自白の信憑性について話題を提供した。その後、藤永氏による指定討論や、フロアとの質疑応答が行われ、立ち見が出るほどの盛会であった。
・日本心理学会第66回大会シンポジウム 2002年9月25日 広島大学
「高齢者の回想をめぐって」
企画:長田久雄(桜美林大学)、榎本博明(大阪大学)
司会:長田久雄(桜美林大学)
話題提供者:横井優子(名古屋大学)、野村信威(同志社大学)、志村ゆず(長野県看護大学)
指定討論者:詫摩武俊(東京国際大学)、榎本博明(大阪大学)
本ワークショップでは、回想法および自己物語法を用いて面接を行う立場から、高齢者の回想について質的・量的に検討された。横井氏は、「ある高齢者の自己物語」として自己物語法による面接の事例について報告した。野村氏は「回想法と再評価傾向について―個人回想面接を通して」と題して、質問紙調査結果と回想法による介入についての話題提供を行った。志村氏は、「高齢者の回想の研究と課題」と題して、回想法の心理的プロセスの検討などについての話題提供を行った。その後、詫摩、榎本の両氏により指定討論がされ、フロアとの活発な質問応答が行われた。
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